この放蕩息子の内部には、悪い事をしたのだぞとみずからをとがめた一つの小部分がなおもありました。それは家を出たことのない長男によって象徴化されています。
あらゆる個人には本来の魂があるからです。
それが迷える者にとって本来の場所へ帰って行こうとする唯一の希望となるのです。
そこでその小さな本来の魂が放蕩息子にその行為を思い出させたわけです。
しかしこれはまもなく”宇宙の意識”によって克服されました。その意識は裁きや差別を知らないからです。
しかしこの勝利をかち取り、”宇宙の意識という海”の中へエゴたる自我を滅却させるには大いなる決心を必要とします。
久保田八郎 訳「レクチャー6●新鮮な想念で人体は若返る」より
放蕩息子の心中に自分の過ちを非難する思いが僅かにありましたが、それは家から離れた事のない兄弟により象徴的に描かれています。
それは各個人の中に最初の生命のスパークが残っているからです。
この生命のスパークは、迷える人にとって本来自分をあるべき場所へ引き戻してくれる唯一の希望の光です。
従って、わずかに存在するこの生命のスパークが放蕩息子に自分の行為を思い出させたのです。
しかし、宇宙の意識は批判も分割も知らない故に、これは即座に宇宙の意識によって克服されました。
しかし、試練に打ち勝ち、エゴである自分を意識からなる宇宙の海の中に融合させ消し去るには確固たる決意が必要です。
篠芳史 監訳「第六課 新鮮さ・マインドを若返らせる」より
SCIENCE OF LIFE - STUDY COURSE in "LESSON SIX Newness, The Rejuvenator Of The Mind"